サイバーブル×フリークアウト対談~ブランド・ダイレクトの垣根を超えたマーケティングとは【後編】

株式会社フリークアウトにてPlatform Sales Div 局長 兼 関西支社 統括マネージャーを務める多湖大師氏をゲストに迎え、ここ1年で急速に成長した動画広告へのお互いの所感や今後の展望について、当社のアカウントプランニング局マネージャー宮田との対談を行いました。モデレーターは当社メディア局マネージャー寺脇が務めます。

ースマホに適したPUSHの仕方があるはず。ターゲティングに合わせたクリエイティブ構成が必要な時代

寺脇:先ほどはダイレクトの話をさせて頂きましたけど(前編)、多湖さんはブランド領域も担当されているとのことで、次はブランドのお話もお願いします。弊社の宮田が今ブランドマーケティングの営業マネージャーをしておりまして。

宮田:僕から話させてもらってもいいですか。ブランド広告は基本的にPUSH型のアプローチかと思いますが、テレビCMにおけるPUSHの仕方と、スマホでのPUSHの仕方って全然違うんじゃないかと思うんです。スマホのユーザーに歩み寄ったPUSHのやり方があるんじゃないかと。

スマホというかWebの特徴って、例えば、Redを使ってユーザーを年代や地域ごとにセグメント分けするなど、何かしら「ターゲティングができる」という点じゃないですか。昔よりずっと進化して精度も上がっていますよね。そう考えると、テレビのCMをそのまま配信するのではなく、サラリーマンにはサラリーマン、専業主婦には専業主婦に寄り添ったクリエイティブを作ってアプローチすべきだし、できる。こういう風にしていけばスマホ上でもPUSH型が活きるんじゃないかと僕たちは考えているのですが、どう思います?

多湖:うーん、そうですね。もともと総合代理店さんが中心になると思いますけど、生活者をしっかり分析・ターゲティングしてプランニングする、という考えを前提としてもっていますよね。なので、そのターゲットごとにアプローチを変えるという考え方自体は主流かと思いますよ。

宮田:さらに僕たちは、ターゲティングに応じてクリエイティブも変えていく、ということもWebとして大事な考え方だと捉えてるんですよね。

多湖:そうですね。先ほどもお話したように、ターゲットに合わせてクリエイティブを作り変えるためには、クリエイティブの制作体制も重要になってきますよね。そもそも実現できないと意味がないですし。

今の例みたいにターゲットを分けて、それぞれに動画広告を作りかえてアプローチしていくパターンもありますし、もっとマス的な考え方をもとにテレビCMとは別にWeb用の動画も用意しておいて拡散させていくパターンもありますよね。

どちらにせよ、配信する動画クリエイティブ自体はありものの動画を転用するのではなくそれぞれどう構成を考えていくかが、広告のプランニングに含まれてくる時代にはなってくるのかなと思います。

寺脇:ターゲットに合わせた動画を作り分けられるというのは、社内に制作体制があって、安く、かつ質のいい動画を作れる僕たちの強みでもありますからね。ブランド領域においても、さらに注力していきたいと思います。

ーこれからのWebマーケティングに求められるのは、ダイレクトとブランドの垣根を超えた「コネクター」

多湖:少し話が変わるんですけど、ちょうど最近よく話題になるのが、「ダイレクトとブランドの垣根がどんどんなくなってる」という点なんですよね。

宮田:お、たしかに。その垣根はなくなってるなと僕も感じてます。

寺脇:なるほど。もう少し詳しく聞かせてください。

多湖:はい。面白い構造だなと思うのが、総合代理店さんってもともとブランド広告をやっているので、認知施策としてのマスプロモーションと連動させた形でWebマーケをすることが主流なんですね。さらにそこでキャンペーンなどの顧客獲得の施策が増えています。なので、認知だけではなくダイレクトマーケティングの知見にも注力していますよね。

一方で、専業代理店さんは逆で、もともとWebのダイレクトマーケティングを主軸にやってましたよね。それが、最近になって、ブランドマーケティングにも注力していますよね。入り方が逆の構図なんです。

では、どうしてダイレクトとブランドの垣根がなくなってきているかですが、ブランド広告であっても、Webマーケティングの場合は見込み顧客のアテンションをとってキャンペーンページやサイトへの来訪を促しますよね。それで、来訪してきた人々をちゃんとストックした状態で次のファネルに落としてあげることが重要だと思うんです。

ファネルは「認知→興味・関心→比較・検討→購入」という構造なので、最下層は「購入」ですよね。商品の購入であったり、店舗への来店であったり、何かしらのコンバージョンに繋げることです。

実際に、ブランド領域の広告コミュニケーションの中でもすでに、広告を見た人々にキャンペーン応募や店舗への来店を促すケースがありますよね。WebサイトやSNSを通じてキャンペーンに応募した状態で商品を購入すると、レシートにクーポンが付いていてプレゼントがもらえますよ、とか。昔と比べてWebの影響力が強くなり、ブランド広告でも獲得という概念は強くなりつつあると思ってます。認知、獲得のどっちかじゃなくて、どっちも必要。

現在では、ブランド企業も自社でECサイトを持つようになったり、よりWeb完結型の部分も自社サイト内に出てきていると思います。ひとつの企業やひとつのブランドで施策内容もKPIも多岐にわたる。複数のマーケティングを繋げていくことがより重要になっているのですが、まだまだ繋ぐという部分が課題になっているケースが少なくないのかなと思ってます。もちろんそれは組織体制上の問題もあると思いますが。

コネクターとして、そういった課題をCyberBullが持つ動画やダイレクトの知見で解決できるのであれば、Webのマーケティングは飛躍的に変わっていくと思いますし、それをやるだけでいろんな成果が出ると思ってます。ただそうするためには、専業がいままで主軸としてやってきた獲得の知見と、総合が得意とする動画×ブランディングコミュニケーションの知見の双方が必要になります。

寺脇:そうですね。ちょうどCyberBullは真ん中にいるイメージですかね?

多湖:ですね。真ん中なイメージです。

宮田:まだまだな点はあるかと思いますが、両方しっかり捉えていきたいですね。

多湖:なので、ブランド認知の入り口となる動画をカスタマイズできて、かつ、入ってきた人々をブランド広告プロモーションの中での獲得施策に活かしていけるか。もしくは、ひとつのブランドだけでプロモーション完結するのではなく、他のブランドや自社ECサイトもコネクターとして繋げ、相乗効果を生むことができるのか。複合的にプロモーションを組み合わせる力がこれからは重要になってくると思うんです。

そこを、一気通貫でできることはプラスにしかならないので。そういったことができる会社がひとつでもあることは重要なんじゃないかなと思ってますね。CyberBullの知見を活かしてぜひここに挑戦してもらえると。

ーこれからの展望。ブランドとダイレクトの両軸で強みを発揮する。

寺脇:ありがとうございます。では、最後におふたりとも、両社のこれからの展望について聞かせて下さい。

多湖:僕らは、創業からずっとブランド広告を主軸としたフリークアウトDSPというものでトライしてきました。また、最近では日本交通のタクシー車両に設置しているデジタルサイネージ「Tokyo Prime」というブランド広告をメインとした新しい事業も開始しています。去年の5月からはRedをローンチし、現在ではダイレクトに強いプロダクトも持っています。

会社として、ブランドとダイレクトの両方を一気通貫でできる形を僕らは作っていこうと思っています。今後もテックとの連携はより強固になっているので、引き続きブランドからダイレクトまでどちらでも使えるような良いプロダクトをテクノロジーベンダーとしてローンチしていければと思ってます。

※Tokyo Prime:株式会社フリークアウトの合弁会社「株式会社IRIS」が提供する、新世代型デジタルサイネージ。都内の日本交通タクシー全車両に搭載されている。

宮田:変わらず、ブランド領域に挑戦していきます。Webらしさを活かした、ターゲティングに合わせて動画広告のクリエイティブを変えていくマーケティングの提案です。また、多湖さんのお話からは、さらにファネルごとにも適したコミュニケーション方法というのがあるのかなと思いました。

「人軸での最適化×ファネルでの最適化」という感じで、3つの属性の人々に対して、4段階のファネルごとに12パターンの動画を作っていくべきなのかなとか。さらにそれを、「運用」して効果改善していく。

ここまでの粒度の動画制作と運用はなかなか難易度の高いことだと思いますが、実現できる体制をせっかく持っている僕らですので、徹底的に向き合って挑戦していきたいと思います。